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2009.8.7更新

第5回 「社会・環境貢献緑地とSRI(社会的責任投資)」

株式会社大和総研 経営戦略研究所 主席研究員,経営戦略研究部長 河口 真理子 氏 

 2010年10月の「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)の名古屋での開催に向け、企業においても「生物多様性」を社会的責任として捉え積極的に取り組んでいこうという機運にあります。SEGES(シージェス)では、企業による都市緑化への取り組みは、生物多様性保全への社会的責任の担い方のひとつではないかと考え、企業の社会的責任(CSR)及び社会的責任投資(SRI)研究の権威である大和総研の河口真理子氏に、CSR及びSRIの最近の動向と“緑”についてお話をうかがいました。


河口 真理子 氏

株式会社大和総研 経営戦略研究所 主席研究員,経営戦略研究部長
 

1986年一橋大学大学院修士課程終了、同年大和証券入社。94年に大和総研に転籍。主な研究テーマは、 環境経営、企業の環境評価、環境会計、環境報告書、社会的責任投資、企業の社会的責任。

河口 真理子 氏
「エコアクション21審査人委員会認定委員」(2006年〜)、青山学院大学非常勤講師(2006年〜)、環境ビジネスウィメンの会メンバー(2007年〜)、東京都環境審議会委員(2007年〜)、NPO法人 サステナビリテイ日本フォーラム評議委員、社会的責任投資フォーラム代表理事、等を歴任。著書に「SRI 社会的責任投資入門」日本経済新聞社(共著)、「CSR 企業価値をどう高めるか」日本経済新聞社(共著)など。

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環境CSRとSRIの潮流(1)

 ………日本における環境CSRの変遷
 90年代後半からISO14001が発行されるようになったことに伴い、そのころから企業の環境経営が言われるようになり、2000年ぐらいから環境・CSRについての議論が盛んになってきました。また同じころから企業の不祥事があいついで、コンプライアンスが問われるようになってきました。そういうところからコンプライアンス、イコール企業の社会的責任というような風潮になってきて、2003年ごろからは、多くの会社でCSR室のようなものをつくってコンプライアンスに取り組むようになり、内部統制、コーポレイトガバナンスというようなことが言われるようになってきました。ただし、世界のスタンダードはコンプライアンスや法令遵守ではなく、より積極的な意思において行なうものがCSR・社会的責任とされています。
 2008年に洞爺湖サミットが開催されるということで、温暖化対策への関心などが盛り上がってきました。少し前の環境問題への取り組みはサイト内での環境負荷をどれだけ軽減できるか、ということであったのに対し、現在の環境経営の捉え方はビジネス全体、自分の会社の外側も含め広くとらえているという点が異なりってきました。つまり、製品、サービス、ロジスティックスにおける環境負荷であるとか、業務を行なうオフィスビルにおいての環境負荷までを含めた広い範囲で考えるようになってきました。2010年には名古屋でCOP10(生物多様性条約締約国会議)が開催されることもあり、企業の環境への取り組みも“生物多様性”に意識が向けられている状況です。ビジネスとして、多様性ある生態系を取り戻すようなことを、ビジネスとして製品・サービスのなかに入れ込んでいくという動きになってきています。
 ただ、これは本当に最先端の人たちの話で、周回遅れ、2周回遅れぐらいの人たちもたくさんいるというのが状況です。SEGESの認定取得されているような意識の高い企業もあれば、全く意識を共有できない3周回遅れぐらいの企業も一方ではあり、その差はどんどん広がってきています。

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