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2009.6.5更新

第4回 「可能性の広がる、"緑"の価値」

CSRデザイン&ランドスケープ設計事務所 有限会社 代表取締役 平松宏城 氏 


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都市と都市生活のありかたについて

 ………“緑”環境評価とランドスケープ、生物多様性
 様々な環境評価が注目されてきていますが、私が目指しているところは、ランドスケープの本質的な可能性をどこまで広げられるかであって、評価はあくまでそのツールとして考えています。来年はCOP10(生物多様性条約締約国会議)が名古屋であり、生物多様性がCO2並に注目されてくるでしょうし、“緑”への関心は一層高まると思われます。
 都市づくりのなかでも、生物多様性への取り組みの方法は様々あり、1企業の取り組みとしても可能なこともたくさんあります。透水性への配慮、郷土種の保全、オープンスペースを確保、屋上緑化、緑陰をつくる等、取り組もうとおもえば手法はいろいろあるのです。都市生活というものは、本来豊かであったはずの自然の恵みを受け、負荷を与えながら建物など都市構造物を造り成り立っています。外部環境や地域環境への配慮のない建設が進むことにより、風通りを妨げる、熱を排出する、涵養性の低下など、環境にマイナスをもたらすのです。外部環境や地域環境を考慮した、ランドスケープ、緑を配置することにより、開発によりもたらされたマイナスをゼロに近づけていくことができます。むしろ、それまで環境圧の高い都市構造物があった場所を、グリーンビルディング的発想で再開発すれば、プラスにしていくこともできるのです。私たちの都市のありかた、生活のあり方を考えたとき、こうした考えを企業並びに、市民一人ひとりに根付かせていくことが大切なのだとおもいます。

 ………SEGESにできることは
 SEGESとしての強み、魅力をもっと訴えていくべきだと思います。たとえば、COP10の開催をひかえ、企業もそれぞれ「生物多様性保全」に向けて何を取り組んでいけば良いかわからないでいる状況であるわけですので、SEGESが生物多様性保全に貢献していることを全面に打ち出し、各企業は、SEGES認定取得により、各サイトで「生物多様性保全」に明確な意思と意図をもって取り組んでいることをアピールしていけばよいのではないでしょうか。数年前にはほとんど言われていなかったCO2削減のことがこんなに言われるようになりました、生物多様性への社会的注目度も高まるはずです。
 クーラー等を使って室内を冷やし、外側に熱を排熱することは、外部環境を悪化させているということです。建築や設備の新しい技術で、環境負荷をこれまでよりも軽減できるようになってきているとはいえども、それだけでは環境問題や地域コミュニティの問題は解決しないということを、SEGESなど外部環境、地域環境、ランドスケープに係わる人は、声を大きくして言っていかなくてはならないと感じています。今こそ変わらなくては、日本の都市は良くならない。今後の日本の都市のありかたをうらなう、重要な時期に来ているのだと思います。
 

SEGESへの期待

 ランドスケープにおけるグッドデザイン賞のようなブランディングを期待します。基準を下げて件数を確保するといった利用者に譲歩することはせず、高いスタンダードを保ってかなりがんばらないと取れないようなものにしてください。LEEDのランドスケープ項目をすべておさえた基準にすれば、外資系の企業による注目度は高まると思いますし、それを積み重ねていけばできると思います。
 また、SEGES的な取り組みは、社会貢献活動としても当然重要なことではありますが、SRI(社会的責任投資)等のお金の流れと結び付けていくことも普及には必要でしょう。
 SEGESの普及にはとても期待しています。生物多様性をはじめとした環境への取組に注目が集まっているこの時、金融バブルが崩壊しより本質的なものの価値が見直されているこの時、今がそのチャンスの時期だと思います。

(2009年3月4日収録 聞き手:SEGES事務局 小松尚美)

平松宏城 氏







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