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2008.3.18更新

第3回 「社会・環境貢献とCSRの現在 」

株式会社 創コンサルティング 代表取締役 海野みづえ 氏

 企業の不祥事が後を絶たない昨今、CSRに対する関心はますます高まっています。しかし不祥事ばかりがCSRの問われるところでは、もちろんありません。「CSRとはどういうことなのか?」をあらためて理解するために、この第三回では、環境・CSR分野のコンサルタントで企業活動の実務をサポートし、経営ツールの開発や大学での教鞭など研究者としてもご活躍の、株式会社 創コンサルティング代表、海野みづえ氏にお話をうかがいました。

海野 みづえ 氏

株式会社 創コンサルティング 代表取締役

 千葉大学卒業、同大学院修了後、経営コンサルティング会社勤務を経て、1996年、株式会社 創コンサルティングを設立。ブラザー工業株式会社 社外取締役、東京大学大学院、法政大学大学院非常勤講師。
 著書(共著):『CSR 企業価値をどう高めるか』(日本経済新聞社)『グローバルCSR調達』(日科技連出版社)『SRIと新しい企業・金融』(東洋経済新報社)など。

海野みづえ氏1
 

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最近の動向について

 ………環境問題に対する意識の高まりにより加速するCSRの流れ
 温暖化などの環境問題は日本では以前から言われていましたが、世界的にここ数年で実際の気候変動による被害が大きくなってきたことから、政治問題としての扱いも大きくなりつつあります。温暖化対策は経済阻害問題だと言っていたのに、化石燃料の確保の問題にも絡み、環境技術開発に取り組み、対策をしなくてはいけないというトレンドになっています。ノーベル平和賞のアル・ゴアさんはその象徴的な存在ですね。
 企業の経営にも、エネルギー問題を中心に環境対策が大きく戦略の柱に入ってきています。対策しています、汚染を出していませんという、基本的なことだけでなく、他社より一歩前に出るような戦略的CSRへの動きが急速に広がっています。今まで日本は環境技術が進んでいるという自負がありましたが、世界の環境技術は戦略的CSRにより格段に進歩し、日本だけが進んでいるという状況ではなくなってきています。優れた環境技術を持っている日本の企業は、その強みをもっと前向きに発信すべきなのです。
 環境問題への意識の高まりとともに、特に欧米では、SRI(Socially Responsible Investment=社会的責任投資)への資金の流れも高まっており、環境技術に先進的に取り組んでいる有望な会社に投資するケースが増えてきています。アル・ゴアさんもそういうファンド作っていますね。環境問題意識が強くなったことで、企業も金融も「環境」が大きな流れになっています。アメリカなどでは、ちょっと前だとITとかバイオとか、伸びるところにどんどん投資して会社を作るというモデルができてしまっているので、「環境」についても商売道具の形に仕立てられてしまっている部分もあります。世界中が環境対策に動いて、政治も動いている今だから、日本でもこれまでの技術を活かして環境を戦略的CSRとして扱えるようになったという認識を持つことが重要です。

 

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